カッサンドル (1901-1968) は、ウクライナに生まれ、フランスで活躍した20世紀を代表するグラフィックデザイナーです。キュビスムやバウハウスから影響を受け、1920年代に制作した幾何学的でダイナミックなポスターは、時代の先駆的な表現として、グラフィックデザイン界に「革命」とも言うべき大きなインパクトをもたらしました。カッサンドルのポスターに共通する壮観な構図とスピード感は、機械と大量消費の時代をまさに体現していたのです。1930年代に入ると、画家バルテュスとの出会いから絵画制作に熱中する一方、アメリカでファッション雑誌『ハーパーズ・バザー』の表紙を手がけるなど、芸術家として活動の舞台をさらに広げていきました。
この展覧会では、2018年に没後50年を迎えるカッサンドルの仕事を、ファッションブランド「BA-TSU」の創業者兼デザイナーである故・松本瑠樹氏が築いたコレクションを通してご紹介します。松本氏のカッサンドル・コレクションは、保存状態の良好なポスターの代表作、およびカッサンドル直筆の貴重なポスター原画を含むものとして、世界的に高く評価されています。国内ではおよそ20年ぶりの回顧展となる本展で、カッサンドルが到達した至高のポスターデザインをご堪能いただければ幸いです。
会期
2017年2月11日 (土・祝) ~ 3月26日 (日)
休館日
月曜日 (3月20日は開館)
開館時間
10:00 ~ 17:30 (入場は17:00まで)
観覧料
一般1000円 (800円)、大高生800円 (640円)
※( ) 内は団体20名以上の料金。
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方 (付き添いの方1名を含む) は無料です。
※併せてMOMASコレクション (1階展示室) もご覧いただけます。
主催
埼玉県立近代美術館
後援
在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
特別協力
LAFA/ Laboratory All Fashion Art.
協力
株式会社studio仕組、JR東日本大宮支社、FM NACK5
企画協力
アートインプレッション
関連イベント
講演会「なんというかっこ良さ! 魅惑のカッサンドル」
20世紀グラフィックアートのトップランナーにして、アール・デコのモダンさ、かっこ良さを具現化したカリスマ・アーティスト。ダンディズムとモードに革命をもたらしながら、一度は歴史に埋もれ、忘れ去られたカッサンドル (預言者) の謎に迫ります。
講師:岡部昌幸 (帝京大学教授)
日時:2月26日 (日) 15:00〜16:30 (14:30開場)
場所:2階講堂
定員:100名 (当日先着順)/費用:無料
ミュージアム・コンサート
(1)「パリの街角からBonjour!」3月5日 (日) 15:00頃〜
エントランスホールなど館内フリースペースを移動しながら、パリの雰囲気を楽しめるようなシャンソンを演奏します。
出演:田ノ岡三郎 (アコーディオン)/費用:無料
(2)「パリ時間を自在に旅する」3月11日 (土) 15:00〜 (14:00開場)
※開演時間が変更になりました (14:30→15:00)。開場時間は変更ありません。
20世紀初頭のフランス音楽、都市文化を感じさせる曲目を中心に、楽しいお話とともにお届けします。
出演:山田武彦 (ピアノ)
場所:地階センター・ホール/定員:60名 (当日先着順)/費用:無料
(3)「都市のネ」3月19日 (日) 1回目13:00〜13:30、2回目15:30〜16:00
都市のさまざまな顔を、椅子のコレクションを演出に使い、音楽とダンスで表します。
出演:田ノ岡三郎 (アコーディオン)、平原慎太郎 (ダンス)、町田妙子 (ダンス)
場所:センター・ホールなどの美術館のフリースペース、2階講堂/費用:無料
担当学芸員によるギャラリー・トーク
本展覧会の担当学芸員が展覧会の見どころをご紹介します。
日時:2月19日 (日)、3月12日 (日) 各日とも15:00〜15:30
場所:2階展示室B・C
費用:企画展観覧料が必要です。
ご希望のグループに本展覧会の見どころをご案内します (予約制)
お問い合わせ・ご予約は教育・広報担当 (電話048-824-0110) まで。